「平成27年度税制改正の概要」 その4
税務コラム - 2015年03月25日

「受取配当に課税強化」

配当金に対する課税の基本的な考え方

企業が株主に対する配当金は、費用として控除されない。これを損金不算入といいます。
税金を払った後の利益(剰余金)から分配するという考え方になるからです。
企業から企業に配当金をはらうと、受け取る側の企業にまた税金が課税されることになるため、二重課税が生ずることになります。

これを解消するため、完全支配(100%子会社)の会社から受け取る配当金は課税されないことになり、これを配当金の益金不算入といいます。このように、親子関係の会社同士の配当金には課税されないことにより二重課税が排除されることになります。

■繰越欠損金制度とは?

これまで、25%未満保有の法人が受け取る配当金の50%は課税対象となっていました。  改正後はこの制度がさらに縮小し、保有割合5%超~3分の1以下の法人について、50%課税対象となり、保有割合5%以下の法人の受取配当の80%は課税されることになります。 下記の不算入割合(課税されない割合)をご確認ください。

現行 改正後
区分 不算入割合 区分 不算入割合
株式等保有割合100% 100/100 株式等保有割合100% 100/100
株式等保有割合25%以上 株式等保有割合3分の1超
その他の株式  
50/100
上記以外の株式等 50/100
株式等保有割合5%以下 20/100

一見わかりにくい制度なのですが、中小企業が出資している信用金庫・信用組合などへの出資金から受け取る配当金、あるいは余剰資金を上場株式投資などで運用して受け取る配当金のように、非支配目的投資(5%以下)から得られる配当金については、8割(改正前は5割)が課税される、ということになります。

二重課税という感情はぬぐえないものの、配当には課税強化となる点、押さえておきましょう。

■このコラムのポイント

  1. 完全支配(100%親子会社)から受け取る配当金は益金不算入(課税されない)
  2.  
  3. 非支配目的(5%以下)企業からの配当金は8割課税対象になる。

このコラムの執筆税理士

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