「私たちの年金問題」 その5
税務コラム - 2016年12月02日

「短時間労働者に対する適用拡大」

■短時間労働者に対する適用拡大(2016年10月より)

1年で6カ月以上500人を超えると見込まれる事業所については、「特定適用事業所」に該当し、下記の要件を満たす短時間労働者について社会保険加入義務が生じることになりました。

[短時間労働者の要件]
① 週の所定労働時間が20時間以上
② 雇用期間が1年以上見込まれる
③ 月額賃金8.8万円(年収106万円)以上
④ 学生でない
⑤ 常時501人以上の企業に勤務

この制度により、これまで年収130万円未満で被保険者に加入できていた配偶者等は、106万円以下でないと被保険者として継続できなくなるため、パート等の勤務時間をさらに短縮する該当者も増えてきているようです。

■社会保険加入要件

そもそも社会保険の加入要件について、以下の通りまとめてみました。

〇強制適用となる事業主要件:
法人又は常時5人以上の従業員を使用する個人事業主(一部事業除く)

〇被保険者要件:
① 常時使用される70歳未満※の方(役員含む)
※健康保険について、75歳以上の方など後期高齢者医療制度の適用を受ける方は非該当。
② 1週の所定労働時間及び所定労働日数が常時雇用者の4分の3以上となる雇用者

■未加入事業者への対応

今後、企業番号(企業版マイナンバー)により未加入事業者への照会はすすみ、文書・電話による要請や訪問指導、悪質事業者に対する立ち入り検査などによって強制的に加入させる方針も打ち出されているようです。

■このコラムのポイント

  1. 500人超の事業所について短時間勤務者(週20時間以上など)も社会保険の対象に。
  2. 上記1.に該当しない場合の社会保険加入すべき事業所要件、被保険者要件おさえておきましょう。
  3. 社会保険未加入事業者への文書照会が増えており、悪質事業者に対する立ち入り検査も。

このコラムの執筆税理士

税務・労務・財務の専門分野をいかし、お客様の成功のために、3つのお約束をいたします。目先のことにとらわれず、長期的信用を重んじ、心を込めてお手伝いいたします。 社会的公正の立場で、お客様にとって価値ある情報を提供していきます。 どんな状況においてもプラス発想で臨んでまいります。→続きを読む