相続にかかる遺産分割手続きと相続税 その17
相続コラム - 2018年01月12日

「相続税はいくらかかる?(5)」

■小規模宅地等の評価減

被相続人の自宅(居住用)や事業あるいは貸付用の土地を一定の者が相続又は遺贈により取得した場合には、以下の表の通り、土地評価額の50%~80%の評価減の適用を受けることができます。この制度を「小規模宅地等の評価減」といいます。

区分 相続直前の状況 要件 減額
割合
限度
面積
居住用宅地等 被相続人の居住用 特定居住用
宅地等
80% 330㎡
被相続人と生計を一にする親族の居住用
事業用宅地等 被相続人の事業用 特定事業用
宅地等
80% 400㎡
被相続人と生計を一にする親族の事業用
貸付用宅地等 不動産貸付業等の事業用 特定同族会社事業用宅地等 80%
貸付事業用
宅地等
50% 200㎡※

※貸付事業用宅地等と併用する場合には、以下の計算式による。
特定居住用×200/330+特定事業用×200/400+貸付事業用 ≦ 200㎡

■特定居住用宅地等とは?

(1)被相続人の居住用宅地等で、以下の親族が取得したもの
①配偶者
②被相続人と直前まで同居し相続申告期限まで居住かつ保有
③配偶者又は直前同居親族がおらず、相続開始前3年以内に国内にある自己又は自己の配偶者の持ち家に居住したことがなく、相続申告期限まで保有

(2)被相続人と生計を一にする被相続人の親族の居住用宅地等で、以下の親族が取得したもの
①配偶者
②相続開始前から居住しており、相続開始時までに保有しているその親族が保有

■その他要件

小規模宅地等の要件を満たすためには、申告期限(10ヶ月以内)までに遺産分割等により所有者が確定されていなければならず、申告期限まで協議成立していなかった場合には、評価減の特例の適用は受けられません。
申告期限後3年以内の分割見込書」を提出することにより延長することは可能ですが、その場合にでも一旦は申告期限までに評価減適用ないものとして納税し、遺産分割成立した時点で還付してもらうことになるでしょう。

■このコラムのポイント

  1. 小規模宅地等の評価減とは、被相続人の居住用宅地など一定の土地の50%~80%の評価減が適用される制度。
  2. 居住用宅地等の評価減の適用要件について確認しよう。

このコラムの執筆税理士

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