相続にかかる遺産分割手続きと相続税 その21
相続コラム - 2018年03月09日

「遺産分割問題(3)」

■遺留分とは

遺言書などにより、被相続人が生前の意思に基づいて自分の財産をだれにいくら相続させることを決めることができます。遺言書により、長男に全ての財産を相続させる(他の相続人には相続させない)こともできるわけですが、民法上、一定の制約があります。
それは「遺留分(いりゅうぶん)」といって、法律上、遺産の一定割合を相続人に保証する制度です。

■遺留分の割合

遺留分によれば、直系尊属(被相続人の父母・祖父母など)のみが相続人の場合は被相続人の財産の1/3。それ以外の場合には、被相続人の財産の1/2となっています。被相続人の兄弟姉妹には遺留分がありません。
例えば、相続人は被相続人の妻・長男・次男の3人の場合の各遺留分は、
妻:法定相続割合1/2×遺留分割合1/2=1/4
長男・次男:各々 法定相続割合1/2×遺留分割合=1/8
となります。

■遺留分の効力

「長男に全ての財産を相続させる」と遺言書に記載されていた場合、次男が遺留分を主張した場合には、妻・長男・次男が法定相続人の場合、上記の通り弟の遺留分1/8を遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)手続きにより、取り戻すことが可能です。
但し、遺留分の減殺請求は、いつまでもできるわけでなく、相続開始等があったことを知ったときから1年間行使しない場合には、時効により請求できなくなります。(相続開始の時から10年経過した時も同様です。)
遺留分算定の基礎となる財産の総額には、生前に結婚資金や贈与された金額といった特別受益額を含めて計算することになります。
遺留分を知らずに請求しそびれてしまうと、時効にかかってしまってあとで請求できないことになりかねませんので注意しましょう。

■このコラムのポイント

  1. 遺留分は、遺産の一定割合を相続人に保証する制度。
  2. 遺留分の割合について確認しよう。
  3. 遺留分の減殺請求には時効がある(相続開始等から1年以内)。

このコラムの執筆税理士

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