相続にかかる遺産分割手続きと相続税 その31
相続コラム - 2018年08月24日

「国外財産・海外送金」

■国外送金情報は税務署へ

相続税対策のために相続税がかからない国等(香港、シンガポール、オーストラリアなど)に移住しないまでも、海外に財産を保有している、あるいは保有したいと考えている人は少ないようです。但し、海外に財産を移したとしても、日本に住所を有している方などは、海外に保有している財産も日本の相続税の対象になります。
また、日本から国外に送金する場合、100万円を超えると、国外送金等調書が金融機関から税務署に提出されます。これらの情報から、税務当局は、一定の送金者に対して「国外送金等に関するお尋ね」を送付しているようです。
「お尋ね」に対する回答は任意ですが、送金等の取引内容や確定申告の有無や、送金明細など取引内容の書類などの写しを求められることもあります。
国外送金等調書の提出枚数は年間800万枚を超えているそうです。

■国外財産調書制度

年末時点で、5000万円を超える国外財産を有している場合には、国外財産調書を作成して、翌年3月15日までに所轄税務署に提出しなければなりません。
国外財産調書の提出がなく、あるいは記載不十分などの国外財産に関して所得税の申告漏れが生じた時は、過少申告加算税が5%加重されるなどの措置が取られます。

■不正輸入

最近、海外で購入した金(GOLD)を密輸して摘発されるケースが増えているようですが、金には輸入時に税関で消費税を納めなければならず、これを免れて、消費税が上乗せした価格で国内で換金するという手口で、摘発数は年々増えているようですが、税関は密輸出入を防止すべく、対策を講じています。
また、現金などを国外に持ち出す場合には、100万円相当額を超える場合には税関に届出が必要です。

いずれにしても、国外送金や国外財産あるいは密輸出入に関しては相応の措置が取られています。

■このコラムのポイント

  1. 100万円超の国外送金について国外送金等調書が税務署へ提出される。
  2. 5000万円超の国外財産は国外財産調書として税務署に提出。

このコラムの執筆税理士

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