2020年度税制改正~税制改正大綱より その3
税務コラム - 2020年03月06日

「法人編 連結納税制度が変わる」

■連結納税制度からグループ通算制度へ移行

連結納税制度は、連結グループを1の納税単位として申告する制度で、グループの損失・利益を通算して所得計算するなどのメリットがありますが、システム対応のための費用負担やグループ間の調整計算、修正申告などの際の再計算等により、企業の事務負担が重荷となっているため、一定の見直しがされ、「グループ通算制度」に移行することとなりました。

■グループ通算制度のポイント

  1. 連結親法人が申告納付を行っていたが、原則、各法人が申告納付を行う個別申告方式に改正。
  2. 原則として単体法人での課税所得計算としつつ、外国税額控除や研究開発税制等については通算グループとして計算する。
  3. グループ通算制度承認受けた場合は、青色申告承認されたものとみなす。青色申告承認取り消された場合には、グループ通算制度取り消されたものとみなされる。
  4. 親法人及び子法人について相互に連帯納付責任が生じる。
  5. 通算グループ内のいずれかの法人に大法人がある場合には、中小法人特例税制適用不可。
  6. グループ内の損益通算は、「プロラタ方式」で行われ、欠損法人の欠損金合計額(所得法人の所得合計額を限度)を所得法人の所得額の比で配分し、所得法人において損金算入される一方、損金算入された金額は欠損法人の欠損金額の比で配分され、欠損法人において益金算入されます。

■欠損金の繰越控除見直し

上記6.にあるとおり、欠損金についてグループ内の個々の法人に割り振られるものの、通算されることになります。
一方、連結納税制度では、親法人の開始前欠損金は制限なく連結グループ内で繰越控除が可能でしたが、グループ通算制度では、適用開始前の繰越欠損金について、親法人についても子法人と同様、自己の所得の範囲内でのみしか控除できないことなります。

■このコラムのポイント

  1. 連結納税制度が見直され、グループ通算制度に改正されます。
  2. 連結親法人が申告納税する制度から、グループ各法人が申告納税する個別申告方式に変わります。
  3. グループ通算制度では、適用開始前の繰越欠損金が自己の所得の範囲内でしか控除できなくなります。

このコラムの執筆税理士

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